鋳造とは高温に熱し溶かした金属を型に流し込み、冷やし固めて形状を造る製造方法です。
弊社では金型鋳造法と砂型鋳造法の2種類の製造工法を採用しており、金型鋳造法では低圧金型鋳造法と重力金型鋳造を、砂型鋳造法ではシェルモールドによる鋳造を行います。
家庭で使用する水栓金具や、配管の接手等の部材、バルブや油圧ポンプ等の部品等、信頼性が求められる様々な製品・部品を製造しており、多種の銅合金での鋳造が可能な点、また、複数の鋳造方法を運用している点は私たちの大きな強みです。
工程と作業の流れ
※弊社では特定の工程に限定することなく、全ての作業に従事して頂き、それぞれの技能を習得した多能工を目指して頂きます。
1. 型の造形
溶湯(溶かした金属)を流し込む主型や中子(内部形状の型)を製作する造形工程
成形機(造形機)を使用し、砂を焼き固め注湯工程で使用する主型や中子を焼成します。
金型を取付けた成型機のオペレーションにて中子や主型の造形作業、関連する金型交換の段取りやメンテナンス、造形後のバリ取りや接着など工程全体の作業を行っていただきます。
各作業の後には金型等の状態チェックとメンテンス作業も行います。
2. 溶湯準備・鋳込
溶湯を準備し、型に流し込む注湯工程
弊社では銅を主成分にした5種類の銅合金を素材とし、自動で型に湯を流す自動機(KWC)と、電気炉から直接汲み出して型に注入する2つの方法で、鋳物製品の生産を行っています。
対象の金属材料を規格の成分範囲で溶解し綺麗な溶湯を準備、溶湯を所定の条件にコントロールしながら鋳型に流し込みます。
低圧金型鋳造では専用機械のオペレーションにより注湯を行い、それ以外の鋳造方法では高周波溶解炉で金属を溶解してトリベにて注湯を行います。
3. 取出・仕上げ
固まった鋳物を整える仕上げ工程
冷え固まった鋳物には焼けた型の砂が付着しているので除去した後、余分な部分を除去し形状を整える作業です。
帯鋸や丸鋸等を使用し不要な部分を切断・除去の後、切断砥石やグラインダー等で形を整え、バリスリ・ショットブラスト等を行って製品を仕上げていきます。
不良を後工程に流れないように作業の前にしっかり検査を行い、後の加工工程へとつなげます。